窓リフォームは補助金や助成金が利用できる?基本知識も解説!

窓リフォームは補助金や助成金が利用できる?基本知識も解説!

窓は居住空間の快適性を左右するため、状況に合わせてリフォームするのが賢明です。しかし、「具体的にどのような方法があるのかについてはわからない」という人もいるのではないでしょうか。

そこで、この記事では窓リフォームの種類・工法、効果、費用の違い、補助金・助成金について詳しく解説します。

窓リフォームの種類・工法

まずは、窓リフォームの種類・工法について見ていきましょう。

カバー工法

カバー工法とは、既存の枠の上から新規の枠を被せる方法となっています。外壁を壊すことなく工事できるため、施工が簡単かつ時短で済むのが魅力です。

しかし、既存のフレームに新しいフレームを被せるので、5cm~10cmほど小さくなってしまう点や段差ができてしまう点には気を付けなければいけません。

はつり工法

はつり工法とは、ガラス部分やサッシ部分をすべて撤去して新しいものに交換する方法となっています。壁を一度壊すため、遮音性・断熱性・防水性などの各種性能を刷新できるのが魅力です。

ただし、古い壁を一度全て解体しなくてはならないので、どうしても工賃が大きくなってしまう点や工期が伸びてしまう点には気を付けなければいけません。

内窓の設置

内窓の設置は、既存の枠に新規で枠を増設して二重にする方法です。外壁を壊すことなく工事できるため、施工が簡単かつ時短で済むのが魅力です。

二重になるので、開閉が2回必要だったり掃除が大変だったりと欠点はあるものの、遮音性・耐熱性・防水性の他に防犯性もアップさせられるのが利点と言えるでしょう。

ガラス交換

ガラス交換は、サッシ部分はそのままにガラス部分だけ交換する方法です。ガラスの交換だけで済むため、工賃・工期ともに抑えられるのが魅力と言えます。

素材によっては遮音性・耐熱性・防水性をアップさせられるので、予算を抑えつつも一定の効果を得たい方におすすめの方法と言えるでしょう。

窓リフォームの効果

窓リフォームの効果

次に、窓リフォームの効果について見ていきましょう。

家の性能を改善できる

家の性能を改善できるのは、窓リフォームの代表的な効果です。外と接している部分だけに、改修工事を行うだけで遮音性・耐熱性・防水性を改善できます。

他にも防犯性を向上できるため、犯罪から家を守るのにも役立つでしょう。方法によっては採光性の向上にも繋がるので、より快適なライフスタイルの実現に役立つのではないでしょうか。

おしゃれな住宅にできる

おしゃれな住宅にできるのも、窓リフォームの効果と言えます。ガラス交換だけだと見た目はそこまで変わりませんが、カバー工法・はつり工法などを活用すれば、よりおしゃれな外観に変更可能です。

ダブルフレーム工法など、複数の方法を組み込む場合はより見た目をおしゃれにできるでしょう。

費用の違い

次に、費用の違いについて見ていきましょう。

項目高さ60㎝、幅100㎝前後のもの高さ90㎝、幅120㎝前後のもの高さ180㎝、幅170㎝前後のもの
カバー工法約5万円~10万円約10万円~15万円約10万円~20万円
はつり工法約10万円~15万円約20万円~30万円約40万円~50万円
内窓の設置約5万円~10万円約8万円~20万円約10万円~30万円
ガラス交換約8,000円~3万円約1万円~3万円約2万円~4万円

一般的にどの方法も高さ・幅など、大きさに比例して費用がかかります。ただ、種類・工法によっても数千円~数万円の差があるため、予算に合わせて選ぶのが無難です。

最も高いのは壁をすべて壊さなくてはならないはつり工法、最も安いのはガラスのみの取り換えで済むガラス交換、両者の中間にカバー工法・内窓の設置があると言えるでしょう。

予算に関しては工事の難易度によっても変わってくるので、まずは専門業者に見積もりをご依頼ください。なお、見積もりを依頼する場合は2社~3社ほど同時に依頼し、相見積もりを取とより判断しやすくなるでしょう。

補助金・助成金

最後に、補助金・助成金について見ていきましょう。

  • 既存住宅の断熱リフォーム支援事業
  • 子育てエコホーム支援事業
  • 住宅エコリフォーム推進事業
  • 先進的窓リノベ2024事業
  • 長期優良化リフォーム推進事業

主に利用できる助成金・補助金は、上記の5つです。ここでは、それぞれの助成金・補助金がどのようなものなのかについて詳しく解説します。

既存住宅の断熱リフォーム支援事業

既存住宅の断熱リフォーム支援事業は、環境省が実施している制度の1つです。この制度は、マンションの省エネ化を目的とした改修補助事業で、熱が逃げやすい部分の改修が対象となっています。

条件はすべての窓を改修することで、家全体の断熱化を目指す管理組合が申請者となってマンション全体で申請することも可能です。マンションの価値向上にもつながるものだけに、個人・法人ともに利用したい制度となっています。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業は、国土交通省・経済産業省・環境省が連携して実施している「住宅省エネ2024キャンペーン」の一環として提供されている制度の1つです。

この制度は、ZEHや省エネ基準を目指した改修工事を対象としており、事業者登録をしている「エコホーム支援事業者」が申請できるものとなっています。

1回の申請で補助額が5万円以上となる工事が対象で、補助額の上限は世帯の構成によって20万円~30万円となるため、ぜひ活用したい制度の1つと言えるでしょう。

参考:子育てエコホーム支援事業2024の概要から申請までを詳しく解説

住宅エコリフォーム推進事業

住宅エコリフォーム推進事業は、国土交通省が実施している制度の1つです。この制度は、ZEH仕様基準レベルの省エネ性能への改修に対する改修推進事業で、ZEHもしくはZEHに相当する性能を備えた住宅が対象となっています。

窓の改修1箇所で最大99,200円の補助金・助成金が出るもので、工事にかかるコストを全面的にカバーできます。省エネ住宅への改修をお考えの方におすすめです。

先進的窓リノベ2024事業

先進的窓リノベ2024事業も、経済産業省と環境省が連携して実施している「住宅省エネ2024キャンペーン」の一環として提供される補助金制度の1つです。この制度も、「子育てエコホーム支援事業」と同様に、事業者登録をしている「エコホーム支援事業者」が申請者となります。

ただ「子育てエコホーム支援事業」はZEHや省エネ基準を目指した改修工事を対象としているものの「先進的窓リノベ2024事業」は、より高度な断熱性能を持つ住宅への工事が対象となります。

なお、1回の申請で補助額が5万円以上の工事が対象となる点にも注意が必要です。

長期優良化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業は、国土交通省が実施している制度の1つです。申請には「通年申請タイプ」と「事前申請タイプ」があり、事前申請タイプは交付申請前に手続きしたい場合、通年申請タイプは通常通り申請したい場合に利用できます。

この制度は有資格者による「インスペクション」と呼ばれる建物現況調査を行い、その結果に基づいて改修内容を決定するのが特徴と言えるでしょう。

単純な改修ではなく3世代同居する住宅や子育てしやすい住宅、災害に耐えられる住宅など、長期にわたって居住する家の改修に適しています。家全体の改修を検討されている方におすすめの制度です。

まとめ

窓リフォームの種類・工法には、主にカバー工法・はつり工法・内窓の設置・ガラス交換があります。どの方法も性能向上に繋がる他、見た目を改善するのにも役立つため、改修工事を検討中の方におすすめです。

ただ、費用は各方法によって変わるので、専門業者とよく相談してから判断するのが良いでしょう。なお、補助金・助成金をうまく活用すればコストを大幅に抑えられるからこそ、まずはどのような制度があるのかを確認しつつ上手にご活用ください。